屋根本体を維持する大切な建材…野地板(のじいた)について
屋根の野地板について基本的な役割と知識についてお話したいと思います。
屋根の構造は下から一般的には「野地板」→「ルーフィング」→「メイン屋根材」の順に野地板を土台として重ねていきます。
野地板とはストレートや瓦などの屋根材を支える為に支えるために屋根に張る板の総称です。
屋根の木下地なので施工後は全く見えない部分なのですが、屋根本体を維持するために必ず必要な建材です。
野地板の厚みは通常9㎜~15㎜です。
野地板の種類としては
・杉板の野地板
・野地合板
・耐火野地合板
があります。
杉板の場合は杉の木をスライスして板状にした野地板で、昔の野地板と言えば杉板だったそうですが、現在のようにルーフィング(防水シート)を施工する技術がなかったので乾燥しやすい杉板が野地板に使用されるのが普通だったそうです。しかし現在では野地板に杉板が使用されることはほとんどなくなりました。
そこで現在一般的になっているのが野地合板です。
合板は薄い木坂の繊維方向を交互に直交させ複数の板をプレスして貼り合わせています。一枚の野地合板が広くなるので雨漏りの危険性も少なくなり、施工効率がよいのも野地合板の一つの特徴です。
そして更に耐火規制をクリアしたものを耐火野地合板といい、火災に30分以上も耐えられるものがあります。耐火野地合板には木毛セメント板と木片セメント板の2種類があります。準防火地域や防火地域、屋根不燃区域にお住まいの方はこの規格に適合した野地合板の施工が義務づけられています。
野地板の施工方法には重ね張りと張り替えがあります。
野地板の劣化や破損が激しければ新しい野地板に張り替えますが、この場合古い野地板の撤去費用もかかります。
劣化が少なければ古い野地板に新しい野地板を重ね張りすることが一般的になっています。
トタン屋根や雨漏りがする屋根の場合は野地板の耐用年数が短くなってしまいます。
もし台風や大雨の後に雨漏りを発見したら野地板が痛んでいるのかもしれません。腐食した野地板の張り替え費用は高額になるので、劣化が進む前のメンテナンスを心掛けましょう。屋根点検のタイミングで野地板の劣化状態を定期的にチェックするとよいでしょう。
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